2009/08/30

みみをすます

先日、少しお伝えした土祭期間中のスターネットでの催しですが、STARNET MUZIKから津田貴司さん主催のワークショップ+サウンドパフォーマンスが開催されます。

津田さんはご自身の活動として、「静けさを聴く」ワークショップを開催されてきています。今回は、益子の森を歩き「みみをすます」ことの楽しみと、そのためのちょっとしたコツを共有するワークショップとなるとのことです。津田さんより頂いた資料の一文を抜粋してご紹介させていただきます。



「音を聴く」には、集中力や注意力が必要です。しかし、一つの音に注意を奪われてしまうのではなく、周囲のいろんな音や気配、環境に意識を開いていくと、ただ単に「音を聴く」というのとはちょっと違う、「みみをすます」という状態になります。この状態は「集中しない事に集中する」という感じなのですが、まずは、「みみをすます」という楽しみを味わっていただければいいなと考えています。



「みみをすます」のすますは「澄む」と書くのですが、澄むを辞書で引いてみると
1 液体の、にごり・よごれなどの不純物を除いて透き通った状態にする。
2 気持ちを落ち着かせて雑念のない状態にする。「座禅を組んで心を―・す」
3 よけいなことを考えないで、その事一つに注意・意識を集中する。「耳を―・して聞く」

と記載されています。
私達の日常の中でも「食事」という行為ひとつとってみても「食べる」という事と「味わう」という行為では、味や食感だけではなく、噛む度に出てくる甘みや水気、食物の繊維の多さ、柔らかさ、味付けのバランス、素材そのものの味....など、気付くことの幅がかなり違ってきます。
音も同じで「聴く」という事と「澄ます」という事では気付きや包まれる音が異なるのではないでしょうか?

津田さんのライブを聴く度に感じるのは、聴覚が広がっていくということです。
津田さんが奏でる音に包まれると、耳が周囲の音へと広がり、聴いている音が周りの環境の音なのか津田さんの出している音なのか(両方の音なんですが)わからなくなる。演奏を聴いているにも関わらず、耳が音の外へと音を探しているような感覚になります。

「みみをすます」という行為は、「澄む」ということなのではないでしょうか?
答えは、10月3日のワークショップの中で見つかるのかもしれません。
津田貴司さんと益子の森を歩き、みみをすましてみませんか?



津田 貴司 ワークショップ+サウンドパフォーマンス「風の輪郭」
ワークショップ「みみをすます in Mashiko 」
日 時 :
参加費:
集合場所:
定 員:
お問合せ:
 
 
内 容:
2009年10月3日(土) 13時集合/16時解散予定
2000円(お茶菓子付き)
STARNET RECODE
20名(要ご予約)
0285-72-9661
info@starnet-bkds.com
 
簡単なガイダンスの後、比較的歩きやすく、立ち止まってみみをすますことのできる「益子の森」散策路を、ゆっくり歩きながら行います。「音を聴く」ことか ら始めて、「静けさを聴く」「みみをすます」という3つの意識状態をガイドする予定です。どなたでもご参加いただけますが、各自で日除けや水筒、ウォーキ ングシューズなど、軽いハイキング程度のご用意をお願いいたします。

サウンドパフォーマンス「風の輪郭」
日 時:
料 金:
会 場:
お問合せ:
 
2009年10月3日(土) 16時30分開場/17時開演(18時終了予定)
2000円(ワークショップ参加者は無料)
STARNET RECODE
0285-72-9661
info@starnet-bkds.com




津田 貴司 TSUDA Takashi
90年代後半よりhofli名義でサウンドスケープに基づいた演奏を行なう。アルバム『水の記憶』のほか、津田貴司名義で『湿度計』(STARNET MUZIK)リリース。サウンド・インスタレーションとして『湿度計』(益子STARNET RECODE)、『海の呼吸』(葉山haco)などを発表。空間との対話を重視した音楽活動を展開している。青木隼人とのデュオ「ラジオゾンデ」としても 活躍中、09年春『sanctuary』(STARNET MUZIK)リリース。 http://d.hatena.ne.jp/hofli/

0 件のコメント:

コメントを投稿